このブログでも時々紹介しているPLATEAUについて、Lightning Talkイベントがありました。
参加+登壇したので、概要をまとめてみました。
- 1. PLATEAUとは
- 2. PLATEAU LTとは
- 3. 発表
- 3.1 建設設計用途での属性データ活用
- 3.2 Machi Plusの今後の開発について
- 3.3 Plateauを用いたメディアアート作品地球観察機
- 3.4 Project PLATEAU - FLATなPLATEAU - 3DのPLATEAUを、2Dでも使いやすく
- 3.5 PLATEAUをCityJsonにしてみた
- 3.6 PLATEAU+BIによるまちなか情報の可視化
- 3.7 TOKYO GOURMET "Cyber Navigate 360°
- 3.8 PLATEAUから風洞実験用の都市模型をつくろう!
- 3.9 PLATEAU AWARD 2023発表会の裏側
- 3.10 WebGLフレームワークBabylon.jsを使ってPLATEAUデータを表示してみよう
- 3.11 使わないなんてもったいない PLATAEU SDK Toolkit for Unityのご紹介
- 4. おしらせ:PLATEAU AWARD 2024
- 5. おわりに
1. PLATEAUとは
公式HPの説明を引用します。
PLATEAUは、国土交通省が様々なプレイヤーと連携して推進する、日本全国の都市デジタルツイン実現プロジェクトです。
都市活動のプラットフォームデータとして3D都市モデルを整備し、様々な領域でユースケースを開発しています。
さらに、誰もが自由に都市のデータを引き出せるよう、3D都市モデルをオープンデータとして提供しています。
PLATEAUは、3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化を進めることで、まちづくりのDXを実現し、オープン・イノベーションを創出していきます。
About | PLATEAUとは | PLATEAU [プラトー]
2020年から開始し、全国の主要都市3Dモデルが公開されています。PLATEAUを使ったハッカソンや講演なども多数行われております。
以下のリンクより、PLATEAUに関する各種イベント報告などをみることができます。
2. PLATEAU LTとは
イベントページより引用します。
2024年度のPLATEAUは、実証フェーズを超え、本格的な社会実装のフェーズに入りました。この動きを加速させるため、様々な切り口で開発者コミュニティにおける実装のきっかけ作りを進めていきます。
PLATEAU LTは、PLATEAUの3D都市モデルを活用する個人、企業、自治体などに向けたライトニングトーク(短時間に集約して簡潔にプレゼンする形式)イベントです。 2024年度のPLATEAU LTでは、2回のLTを通してそれぞれのプロダクトをシェアし、技術ナレッジの交換やブレインストーミングに役立てます。
2022年度に3回、2023年度に2回、今回で6回目のLT (Lightning Talk) です。
Zoomウェビナーを使った開催で、100人近くの方が参加されておりました。
3. 発表
3.1 建設設計用途での属性データ活用
・属性データ:容積率、敷地面積など
・PLATEAUでこれらを活用する方法を紹介。
・作品の例
・発表者(一級建築士)のHPは以下
くわや|桑原遼介建築設計事務所 |
3.2 Machi Plusの今後の開発について
・チームIRODUKURIとして色々と開発
例1:
Unity SDKを使って、集めた建物写真を簡単に反映させる仕組み
例2: MRを使って街を表現し、その中で敵を倒すゲーム
・今後の方向性
・社会実装に繋げる
例1:豊田市稲武町への取り組み
例2:子供向け。オリジナルのテクスチャを貼ったビル、街づくり
・一緒にやれる人を募集中!
3.3 Plateauを用いたメディアアート作品地球観察機
メディアアート作品の紹介。
例1:
顕微鏡を覗く。地球が見えて、拡大するとPLATEAUの3Dモデルを表示する。街では人が歩いている様子が見える。
例2: トランポリンでジャンプすると地図データが動く。すごくジャンプした気分になれる(Google Earthで試作し、PLATEAUで復活)
・PLATEAU AWARD 奨励賞 2023を受賞!
3.4 Project PLATEAU - FLATなPLATEAU - 3DのPLATEAUを、2Dでも使いやすく
Pacific Spatial Solutions株式会社のご発表
Tweets by PacificSpatial x.com
会社として、樹木管理、公園管理などをPLATEAUを活用した事業を実施。
・3Dだけでなく2DデータとしてもPLATEAUを活用している
・取り組みはこちらで公開。海外の人にも見てほしくて、あえて海外でよく使われる「Source Cooperative」を使用した
3.5 PLATEAUをCityJsonにしてみた
・WebでPLATEAUのCityGMLは使いづらい
→そこでCityJSONを活用
CityJSON : 3D都市モデルを格納するJSONベースのフォーマット。標準化されている
・似た規格にGeoJSONがある。CityJSONはより複雑な情報を扱えるもの
・CityGML -> CityJSONへの変換の仕組み。いつか作るかもしれない
3.6 PLATEAU+BIによるまちなか情報の可視化
安井建築設計事務所よりご発表
目的
・Unity, Revitを活用して3D化、属性情報をPowerBIで統合。
・PowerBIでは2Dグラフ+3Dviewがどちらも見えるようになっている
3.7 TOKYO GOURMET "Cyber Navigate 360°
・株式会社ナビタイムジャパンのご発表
・PLATEAU登場当初から注目し、社内で検討していた
・最終的に「土地勘のない訪日外国人へ未知の食文化を紹介サポートをする」というコンセプトを設立
・2D地図と3D地図をシームレスに行き来するイメージを重視
・PLATEAU AWARD2023 ENCOURAGEMENTを受賞した
3.8 PLATEAUから風洞実験用の都市模型をつくろう!
・住所キーワードから都市環境を自動表示する仕組みなどを作成。->AWARD受賞経験あり
・建物を建てるとき、周辺環境へのビル風の悪影響がないかを調べる義務がある。
・風洞実験:直径2mくらいのテーブルに都市の縮小模型を置いて、100本くらいの風速計で風を起こしたときの状況を見るもの。
・PLATEAUを使って3Dプリントして風洞実験に活用した
・citygml-tools + cjioというライブラリを使った
・Solidworksを使って、PLATEAUの3Dモデルをソリッド化、造形できるデフォルメなどの加工を実施。
3.9 PLATEAU AWARD 2023発表会の裏側
・AWARDでBeat Running Over The Cityを受賞
・AWARD本番に、ルームランナーを含む実機を使ったプレゼンを行うことにした
・当日、音楽が出ない、VRのミラーリング画質が低いなどのトラブルはあったが、めでたく「エモーション賞」を受賞できた。
・ストーリーを観客と共有するため、挑戦→トラブル→克服→受賞と思っている
・トラブルを楽しむのも◎
3.10 WebGLフレームワークBabylon.jsを使ってPLATEAUデータを表示してみよう
私の発表です。スライドはこちらです。
3.11 使わないなんてもったいない PLATAEU SDK Toolkit for Unityのご紹介
・PLATAEU SDK Toolkit for Unityの代表機能を紹介。
・ハッカソンでやりたいこともカバーしているかも!?
・完成度が高いサンプルプロジェクトも公開されている。
・サンプルプロジェクトのリンク
GitHub - Project-PLATEAU/PLATEAU-Toolkits-Sample-UrbanScape
GitHub - Project-PLATEAU/PLATEAU-Toolkits-Sample-CityRescueMultiPlay
GitHub - Project-PLATEAU/PLATEAU-Toolkits-Sample-ARTreasureMap
GitHub - Project-PLATEAU/PLATEAU-Toolkits-Sample-ARCityMiniature
・どうやって作るかではなく、何を作るかにフォーカスする。そこに貢献したい。
・AWARD応募にも活用ください!
4. おしらせ:PLATEAU AWARD 2024
【PLATEAU AWARD 2024】 特設ページ: www.mlit.go.jp
2024年6月26日(水)19:00〜21:30 PLATEAU AWARD 2024説明会
その他、各種イベントなどの情報はこちらを参照ください。
5. おわりに
LT登壇者同士の会話でもあったのですが、本日のLTはPLATEAUというキーワードは共通でも、さまざまな使い方をしていることが伺えました。
活用方法が色々あることがわかり、とても勉強になりました。自分で作ったものも、また機会見てアップデートできればと思います。