お台場にある室内型遊園地「東京ジョイポリス」では、ゲームセンターにある普通のゲームだけでなく、ここでしかできない専用アトラクションがあり、中にはVRを使ったゲームもいくつか入っています。
その中の1つ「Zero LatecnyVR」というゲームが、2020年12月18日からリニューアルしており、Facebookのコミュニティグループで少人数体験会の募集がありました。
今回、幸運にも体験会に参加できることになったので、2.5時間連続で体験したことをまとめました。
東京ジョイポリスがどんなところかについては、こちらをご参照ください。
この記事では、まずZero LatencyVRについて説明していますが、ご存知の方は読み飛ばしていただいて問題ありません。
1. Zero Latency VRについて
1.1 概要
公式HPの説明を引用します。
ZERO LATENCY社(オーストラリア)が開発した“世界初”となるフリーロームで6人同時プレイが可能なVRアトラクションです。導入時のコンテンツはシューティングゲームです。
『ZERO LATENCY VR』最大の特徴は、プレイヤーが能動的に動くことが出来る「フリーローム」と、他のプレイヤーと協力プレイが可能な「6人同時プレイ」になります。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を利用した最新のVR技術と、フリーローム・マルチプレイというゲーム性により、圧倒的な仮想現実への没入感を体験することができます。
引用元:ZERO LATENCY VR | 東京ジョイポリス
VRゲームを楽しむ方法はいろいろあります。たとえば、以前紹介したOculus Quest2を買って自宅で楽しむこともできます。
Zero Latency VRもVRゲームの1つですが、家庭向けVRゲームでは簡単にはできないこんなことができます。
(1) 自分の足で歩き回る
家庭用のVRゲームは、転倒事故防止などの理由で物理的な移動を厳しく制限しており、座ってプレイするか、最大でも半径数m程度の物理移動が限界のものが一般的です。
(これは5mや10m四方の部屋を持っている人がほとんどいないためで、現実的な選択だと思います)
一方、Zero Latency VRは10m四方くらいの大きな空間を移動しながらプレイできます。なので、敵が目の前にいるのでしゃがんで避ける、バックステップでかわす、少し先の味方の近くまで歩いて行って援護する、などができます。(フリーロームと言うようです)
この動画がプレイ風景です。早送り状態なのでわかりづらいですが、複数人数で大きな空間を移動しながらプレイしていることがわかると思います。
(2) 専用のコントローラでプレイする
家庭用のVRゲームでは、両手にハンドコントローラを持って使うことが多いですが、Zero LatencyVRでは専用の銃型コントローラを使います。また、VRヘッドセットだけではなく、高性能PC(モバイルバッテリー付き)のPCをリュックのように背負ってプレイします。
こんな感じです。
1.2 プレイ時間と料金
1回のゲームは約15分です。事前の説明、機器装着時間などで15分ほどかかるので、合計30分くらいと見ておけば良いと思います。
料金は、平日は1500円/回 (通常は1800円/回で、今だけ割引のようです)、休日や祝日は2000円/回です。東京ジョイポリスにはパスポートチケットがありますが、Zero Latency VRはパスポート対象外です。また、入場料800円 (小中高生は500円) が別途かかります。
また、事前予約が必要です。詳しくはこちらに書かれているのでご参考ください。
2 Zero LatencyVRでプレイできるゲーム
Zero Latency VR公式HPでは、8種類のゲームが紹介されています。
日本の東京ジョイポリスでできるのは、この中の5つです。 (5つめのSOL RIDERSは近日公開のはずです)
2.1 「UNDEAD ARENA」 (アンデッド アリーナ)
≪ストーリー概要≫
黙示録後、変わらずゾンビがはびこるこの世界で、人々を引き付けるライブTVショーが話題沸騰中!その名も「UNDEAD ARENA(アンデッド アリーナ)」。
賞金目当ての物好きが集まり、ステージに次々と放たれるゾンビを次々に撃ち倒す!
360°から容赦なく襲い掛かるゾンビ、狂ったように撃ちまくるメンバー…。 ド派手でクレイジーなこのバトル、勝てばレジェンド負ければゾンビ地獄へと堕ちる史上最恐のショータイムが幕を開ける!
引用元:ZERO LATENCY VR | 東京ジョイポリス
プレイヤー同士が協力して、フィールドに入ってくるゾンビを倒すゲームです。このプレイ動画のように、同じVR空間に複数のプレーヤーが入って、協力して戦います。
2.2 OUTBREAK ORIGINS -Zombie Survival episode0-
≪ストーリー概要≫
人間がゾンビ化するウイルスがばらまかれ、人類が、そして文明が壊滅しようとしている世界――。
隊長率いる特殊部隊は、社会の秩序を維持しようと日々闘い続けていた。
そんな中、血清が開発されたとの知らせが特殊部隊に入る。
世界を救う為、血清を入手すべく研究所に向かった特殊部隊であったが、そこで待ち受けていたものは…。
果たして特殊部隊は無事に血清を手に入れ、人類を救うことができるのか…?
引用元:ZERO LATENCY VR | 東京ジョイポリス
今回は試していないので、書いてあること以上はわかりませんが、協力プレイのようですね。こんな感じで進むようです。
2.3 「SINGULARITY」(シンギュラリティ)
衛星軌道上に浮かぶ宇宙ステーションから一切の通信が途絶した。
派遣された特殊部隊ブラックチームが内部に侵入すると、人間の姿は見当たらず、彼らを侵入者と見なした人型ロボットやドローンによる攻撃が容赦なく加えられる状態だった。
果たして、迫り来る敵を退け、特殊部隊の一員となったあなたは無事、脱出出来るか!?
引用元:ZERO LATENCY VR | 東京ジョイポリス
これも試していないので、書いてあること以上はわかりませんが、ゾンビではなくコンピュータが敵の協力プレイゲームのようです。
2.4 「ZOMBIE SURVIVAL」(ゾンビ サバイバル)
舞台はゾンビの大群に襲われ壊滅的被害を受けた街。住民を救出するため、総司令部が救出チームを街に送り込むが…。
我々の任務は、総司令官の指示に従い、救出拠点を守り抜くこと。
迫りくるゾンビを撃退し、無事、救出計画を成功させろ。
引用元:ZERO LATENCY VR | 東京ジョイポリス
「UNDEAD ARENA」と同じくプレイヤー同士が協力して、フィールドに入ってくるゾンビを倒すゲームです。
バリケードがあって、ゾンビはバリケードを破って進入しようとします。プレーヤーは、進入される前にゾンビを倒します。特定のスイッチに銃口を向けてトリガーを引き続けると、バリケードを回復させることができます。
プレイ動画を見つけました。
2.5 「SOL RIDERS」(ソルレイダーズ)
今度プレイできるようになるゲームです。今回の体験会で先行体験させていただきました。
まだ日本語の説明がないので、Zero LatencyVRの公式HPで紹介されているトレーラーを引用します。
これまでのゲームと違って、プレーヤー同士でチームを組んで戦います。戦い方は3つあり、それぞれのステージで制限時間内でスコアの高いチームが勝ちです。
(1) TURBINE STATION
両チームに陣地があり、上の方で球が浮かんでいます。この球に銃を当て続けると相手の陣地に押し込むことができます。制限時間の後で相手の陣地に押し込んだチームが勝ちです。
銃は敵チームのプレーヤーを狙うこともできます。3回くらい連続で相手の銃攻撃を受けるとその場所からリタイアとなり、陣地のスタート地点から再開になります。敵チームをリタイアさせつつ球を押し込むあたりに駆け引きがあります。
(2) DARK WRECK
両チームで異なるスタート地点から開始します。エリア内(迷路みたいに曲がり道が多いです)のランダムな位置に四角いボットのようなものが出ます。これがターゲットで、ターゲットに先に当てたチームにポイントがたまります。制限時間がすぎてポイントの高いチームが勝ちです。
TURBINE STATIONと同じく、敵プレーヤーをリタイアさせることができます。
(3) MINING CANYON
他と違って、ゴンドラやエレベータがあります。ゴンドラの場合、その場所に乗ると上の方へ移動します。リアルな自分は静止しているのですが、景色が上に移動する感じです。
これらの移動を駆使しながら球のようなものを狙うはずなのですが、このステージだけゲームの意味がうまくわかりませんでした。
3. 当日の体験会について
体験会は、Facebookのコミュニティ「VR/AR勉強会(世界の最先端をキャッチアップ)」で募集がかかりました。8人まで先着募集で、たまたま見たときに申し込みをしたら当選できました。
料金は7000円を当日現金払いです。
最初に荷物を預けて、説明を聞きます。この体験会はあとでYouTube配信しますという説明もこのとき聞きました。
説明を聞いたら、バックパックPCを背負います。VRヘッドセットとヘッドフォン(マイク付き)は、背負ってから装着します。
ちなみに、今回使った装備一式はリニューアルによって新しくなったようです。たとえば、Zero LatencyVRのゲーム説明で引用した動画では、頭や銃にカラフルな球体が付いていましたが、今回は付いていません。これはリニューアルによって、プレーヤーの位置検出方法を変えたためだそうです。また、VRヘッドセットの解像度も上がったことで、以前よりもくっきり見えるようになったとのことです。
私はリニューアル前は試したことがないのでわかりませんが、今回試した限りでは表示が見えづらいということはありませんでした。
バックパックPCの準備ができたらプレイエリアに入りました。
あとは、銃型コントローラを受け取り、ヘッドフォンから聞こえる説明員さんの指示にしたがってゲームを開始しました。
当日の様子はYouTubeライブ(アーカイブ付き)で配信されています。以後、そのときの動画を使って解説します。
3.1 プレイしたゲーム:「UNDEAD ARENA」の感想
当日はこのゲームを2回行いました。1回目はシステムトラブルで6人、2回目は全員参加の7人です。
■1回目 (動画の44分頃から開始)
youtu.be
■2回目 (動画の2時間6分頃から開始)
youtu.be
個人的には、これが一番面白かったです。
・自動小銃、ショットガン、ボウガンと3種類を切り替えることができるので、気に入った武器で戦える
・ドラム缶(撃つと爆発)や火炎放射など、フィールド中のサポートアイテムを使うことでもゾンビを倒せる。うまく使えばより安全に倒すことができる
・フリーロームなので、後ろから接近されても走って距離を取ってから攻撃、有利な場所へ移動するなど、多彩なアクションが可能 (これは他のゲームも一緒ですね)
・リフト移動で1階から2階へ移動して戦う、上から他の人を援護するなどができる
リフト移動がどんなものかは、2時間15分頃の動画の下側の真ん中の画面を見てもらえるとわかります。
ゾンビは時間が経つほど増えていきます。
3.2 プレイしたゲーム:「ZOMBIE SURVIVAL」の感想
これも「UNDED ARENA」と同じですが、ゾンビの耐久力が強かったような気がします。死ぬことはなかったけど、かなり苦労しました。
プレイ動画 (動画の1時間12分頃から開始)
youtu.be
ポイントは、敵を倒しつつ合間にバリケードを保つことだと思います。バリケードは、破壊されるほどスパナマークが赤色に変わり、スパナマークに銃口を向けてボタンを押し続けると緑色になって回復します。
攻撃を受けていなければ5秒くらいで全快するのですが、攻撃を受けているとほとんど回復しないので、敵が来たときは迎撃に集中、敵がいなくなったら回復が良さそうだと思いました。
3.3 プレイしたゲーム:「SOL RIDERS」の感想
3種類の対戦ゲームを楽しめました。今回は初対面同士だったのであまり会話がありませんでしたが、仲のよい人同士であれば、敵プレーヤーを狙う人、ターゲットを狙う人などで役割を決めるのも良いのかと思いました。
わかる人向けの記述になってしまいますが、2つめの「DARK WRECK」は、「爆球連発!!ビーダマン」のピラミッドが舞台の決勝ステージとルールが似ている気がしました。
ビーダマンでは自分の分身であるシャドウボムを撃たれたら終わり、DARK WRECKでは自分が撃たれたら再スタートなので違うところもあるのですが、狭い場所を移動しながら相手を倒しつつターゲットを狙う辺りとか、ちょっと懐かしい気がしました。
※今回のYouTubeライブ配信では、残念ながら機材トラブルで配信されていませんでした。
4. 全体の感想
VRのゲームはいくつかやったことがあります。座ってコントローラだけでプレイするもの、振動、回転する特殊なカートに乗るもの、専用コントローラを持つものなどもありました。しかし、今回のような自由に移動できるVRゲームを体験したのは初めてでした。
PlayStationなど、普通のテレビでプレイするゲーム全般では移動するという動作を指の操作で行っているのに対し、ZeroLatencyVRは移動が自分の足でできるので、より高い没入感をもってVRの世界に入り込めたような気がしました。
ガンシューティングゲームなので好みが分かれるところですが、ガンシューティングが好きな私としてはぜひまた行きたいなと思いました。
通常プレイであれば、後日登録したメールアドレスにスコアが送られてくるそうです。今度は通常プレイで試そうと思います。