これはWebXR アドベントカレンダー2023の記事です。
WebXRコンテンツはJavaScript/TypeScriptで書くとは限りません。
今回はゲームエンジンのようにWebXRコンテンツを開発できるWonderland Engineを紹介します。
1. Wonderland Engineとは
Wonderland GmbHというドイツの会社が開発したゲームエンジンです。LinkedInをみると2020年設立です。
https://www.linkedin.com/company/wonderland-gmbh/about/
こんな感じです。Unityと似たGUIで開発ができます。
v1.1.4が最新で2023/11/26にリリースされています。
無料で使用できます。年間120,000USDを超える収益を超えた場合、得た収益の10%の支払いが発生するようです。
120,000 USD revenue per year from Wonderland Engine projects are royalty-free.
Any revenue from Wonderland Engine projects beyond the threshold in a year is subject to the 10% royalty fee.
Royalty-free up to 120,000 USD per year | Wonderland Engine
2. どんなものが作れるのか
Watch Liveというボタンを選択すると新しくページが開き、すぐに試せます。"Project"というボタンを選択するとGitHubリポジトリに飛ぶので、Wonderland Engineで確認することができます。
Showcase and Examples | Wonderland Engine
画面中央下に"AR"や"VR"というボタンがある場合、WebXRに対応しています。
VRコンテンツであれば、Immersive Web Emulatorで動作を確認することもできます。
なお、開発言語はJavaScript/TypeScriptです。
3. 環境構築方法
Wonderland EngineはWindow, Mac, Ubuntu(Linux)に対応しています。
Install Wonderland Engine | Wonderland Engine
インストーラはこちらから入手できます。 Download Wonderland Engine | Wonderland Engine
使用するには無料アカウントの作成が必要です。Wonderland Engineを開き、ログイン画面でアカウント情報を入力すると、使用できます。
4. クイックスタートを試してみた
こちらのクイックスタートを試してみました。
Quick Start | Wonderland Engine
途中で、以下の3Dモデル「Low Poly Winter Scene」を使うように書かれているので使ってみました。
しかし、Runする (ブラウザで表示できるようにする) と、なぜかPrimitive object以外が真っ暗になります。
同じファイルをBlenderやBabylon.js Sandboxで表示させたところ、問題ありませんでした。
Watch Liveとあったサンプルプロジェクトではブラウザで表示されているので、何か設定の問題だとは思います。
5. おわりに
Wonderland Engineのドキュメントを見ていると、WebXRの対応プロジェクトの紹介やチュートリアルがあり、WebXRコンテンツを作りやすいと思われます。
また機会があれば、JavaScript/TypeScriptを使う方法などを紹介したいと思います。