Babylon.jsの公式HPでは、Blenderで作った3DCGモデルを.babylon形式 (Babylon.jsで再生できるフォーマット) でエクスポートするためのアドオンがあります。
これについての使い方も公式ドキュメントで紹介されています。
しかし、ドキュメントの記述がBlender2.79をベースにかかれており、Blender2.8以降では使い方が異なっていました。また、Blenderで作ったオブジェクトのうち、選択したオブジェクトだけをエクスポートする方法がわかりづらくなっていました。
そこで、今回はBlenderで指定したオブジェクトのみを.babylon形式でエクスポートする方法を紹介します。
試した環境
・Blender2.83.6
・Blender2Babylon-2.80x.zip
- 1. .babylon形式でエクスポートするためのアドオンの配布場所とインストール方法
- 2. そのまま.babylon形式でエクスポートするとBlenderの全オブジェクトが出力されてしまう
- 3. Collection単位で指定することで、Selected Objectsと同様の設定が可能
- 4. おわりに
1. .babylon形式でエクスポートするためのアドオンの配布場所とインストール方法
ここにあります。
Blender2Babylon-2.80x.zip を選択してから開いたページでDownloadボタンをクリックすると、Blender2Babylon-2.80x.zipだけをダウンロードすることができます。
Blenderを開き、Edit > Preferenceを開きます。 Add-onsでInstallボタンを選択して先ほど取得したBlender2Babylon-2.80x.zipを指定します。
すると、このようにBabylon.jsが出てきますので、チェックマークをつけます。これで、BlenderのFile > Exportに.babylonで出力する候補が追加されます。
2. そのまま.babylon形式でエクスポートするとBlenderの全オブジェクトが出力されてしまう
.fbx、.objなど、他の形式でエクスポートするときは、出力先を指定する画面でSelected Objectsというオプションがあります。これにチェックをつけておけば、あらかじめBlender上で選択状態にしたオブジェクトだけが出力されます。
しかし、File > Export > Babylon.js ver 2.80.1 を選ぶと、Selected Objectsのオプションはありません。また、公式ドキュメントをみるとPropertiesのSceneから指定することと書いてありますが、Sceneの中にはBabylon.jsに関するオプションがありません。
3. Collection単位で指定することで、Selected Objectsと同様の設定が可能
フォーラムで確認したところ、Collection単位で指定すればSelected Objectsと同様の設定が可能と書いてありました。そこで試してみました。
まずはBlenderでつくった3DCGモデルをCollectionとCollection2に適当に分けました。
BlenderのFile > Export > Babylon.js ver 2.80.1 で.babylon形式で出力し、BabylonjsのSandboxサイトにアップロードしてみました。
このように全ての3DCGモデルが.babylonに入っていることが確認できます。
ちなみに、Sandboxサイトとは、3DCGモデルをアップロードして表示内容を確認できるサイトです。 gltf、obj、babylon形式の3DCGモデルを手軽に確認できます。
次に、BlenderのScene Collectionの中で、Collection2だけチェックを外しました。
BlenderのFile > Export > Babylon.js ver 2.80.1 で.babylon形式で出力し、同じようにSandboxで表示させてみます。
このように、Collecion2の内容が消えていることが確認できます。
4. おわりに
2021年の5月おわり頃を目処に、Babylon.js ExporterのAdd-onは、Blender2.93 LTSを対象として改修が入るようです。そのときはUIも改善されるそうなので、こちらも更新予定です。