CrossRoad

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【2020/1/26解決策追記】MacOSをCatalinaにあげてからWebブラウザの読み込み速度が遅くなった問題について

2週間ほど前、MacOSを10.15のCatalinaにアップデートしました。 (11/8時点で10.15.1)

その後から、Macの動作が全体的に重くなったので、クリーンインストールを実施しました。しかし、現時点でもWebブラウザの読み込みが異常に遅い問題は残ったままです。 今回は、色々と調査した結果と、改善につながった対応方法を書きました。


2019/11/9 DNS設定(効果なし)、セーフブート起動(限定的に効果あり)を試したことを追記しました。

2019/11/12 使ったことのあるネットワーク情報を全て削除したら、速度が戻ったことを追記しました。

2020/1/26 不定期にネットワークがつながらないときの対処方法を追記しました。


1. Webブラウザの読み込みが遅い症状について

1.1 サイトによって、読み込み時間が30秒近くかかることもある

たとえば、「Mac Catalina 遅い」のようにGoogle検索すると、これまでならば1,2秒程度でGoogle検索の結果が表示され、どれかのページを選ぶと数秒以内にはページが表示されていました。
(アクセスが集中しているページや、そもそもサイトの作りが重い場合は除きます)

しかし、現在のCatalinaで同じことをすると、Google検索の画面は2.3秒以内で出るようになりましたが、どれかのページを呼ぶと10秒(ページによっては30秒以上)表示されません。

ページ内の画像読み込みに失敗したり、レイアウトが崩れることもあるので、あきらかに何かおかしい状態です。

1.2 Safariでは多少ましで、Chrome、Firefoxは遅い

なぜかSafariは多少早く読み込めます。Chromeは常に遅いです。
また、firefoxもChromeに劣らず遅い感じです。

1.3 同一ネットワークのWifiに接続したiPhone、Androidスマートフォン、iPadのネットワーク速度は問題ない

こちらは普段通りです。そのため、自宅のインターネット環境には問題なさそうです。

また、Wifiのみで利用しているAndroidスマートフォンやiPadも問題ないので、iPhoneだけキャリア回線に接続しているから早いかも、ということもなさそうです。

1.4 時々Mac自体がインターネットに接続できなくなることがある

2020/1/26に追記しました。元々書いたように、ネットワーク設定のSSIDのうち、不要なものを削除することで解決していたのですが、たまに突然ネットワークに接続できないことがあります。

これについては2.8に対処方法を追記しました。

2. 試したこと

2.1 (少しだけ効果あり)ブラウザの拡張機能を無効化する

Chromeには拡張機能があります。私も2,3個入れていたのですが、全て削除しました。しかし、結果は変わりませんでした。
Safariにはウイルス対策ソフトのプラグインがありました。これを無効化すると少しだけ早くなった気がしますが、以前よりは遅いままです。

2.2 (効果なし)ブラウザを最新版にする

Chromeブラウザを78.0.3904.97 (11/7時点の最新)に上げましたが、読み込み速度は変わりませんでした。

firefoxも70.0.1 と11/7時点で最新版ですが、状況は変わっていません。

また、以前少し紹介したEdge Canary(ver 80.0.327.0)も使ってみましたが変わりませんでした。

2.3 (効果なし)キャッシュクリア、ブラウザを再起動する

何度か実行しましたが、変わりませんでした。

2.4 (使用中のみ効果あり)Parallel Desktopに入れたWindows10上のFirefoxからネットアクセスする

これは効果があり、従来のMac使用時と同等の速度が出ました。少なくとも、遅くなっているchromeと、Windows10の仮想環境に入っているchromeでは速度が全く違います。

比較のため、このブログのサイトをMacとWindows10(Parallel Desktop環境)のChromeで読み込んだときの速度を調べました。

■Windows10 のChrome Page speed of crossroad-tech.com on chrome/windows10(paralleldesktop)

メインのページ読み込みは200ms、全体的にも8000ms程度で完了しています。

■MacのChrome Page speed of crossroad-tech.com on chrome/MacOS10.15.1

メインのページ読み込みだけで10s近くかかり、全体的にも15sを超えています。

ちなみに、Windows10に入れたFirefox、Edgeでも早かったです。

ただし、毎回仮想環境を起動するのも手間なので、解決とは言いづらい状況です。

2.5 (効果なし)DNS設定を変更する

techsviewer.com

この記事の 7. Slow Wi-Fi Connection Speeds on macOS 10.15 Catalina に、ルータの再起動、DNS設定の変更(8.8.8.8と8.8.4.4を指定する)について書いてありました。

しかし、この手順を実行し、念のため再起動しても変わりませんでした。

2.6 (使用中のみ効果あり)セーフブート起動中にブラウザを使う

理由が分かりませんが、セーフブートした状態でログインし、Chromeでアクセスすると、従来の読み込み速度で使用できました。

セーフモードは以前下記の記事でも少し出ましたが、電源ボタンを押した直後にShiftキーを押しっぱなしにします。

www.crossroad-tech.com

いつもと変わらないログイン画面が出ますが、パスワードを入力してログインが完了すると、Wifiマークの付近にセーフモードと表示されます。

■MacのChrome(セーフモード中)
Page speed of crossroad-tech.com on chrome/MacOS10.15.1 on safeboot

このように、トップページは33msで読み込んでおり、全体的にも10,000ms程度で完了しています。仮想環境のWindows10での速度には及びませんが、感覚的には以前に戻った気がしました。もちろん、他に適当なページを選んでも同じくらいの速度で表示されました。

しかし、電源を切ってからMacを通常起動して、改めてChromeを開いたところ、読み込み速度が遅い状態に戻ってしまいました。

■MacのChrome (セーフモード終了後に通常起動) Page speed of crossroad-tech.com on chrome/MacOS10.15.1 after safeboot

このように、トップページは1.07sで読み込んでいますが、全体的には15,000ms近くかかっています。体感的にはこれまでと同じくらい遅く感じます。

しかし、セーフブートには下記のように色々と制限があります。

・DVD プレーヤーで映画を再生できません。
・iMovie やその他のビデオ App でビデオを録画できません。
・一部のオーディオ入出力デバイスが動作しない場合があります。
・一部の USB、FireWire、Thunderbolt デバイスを利用できない場合があります。
・お使いの Mac や macOS バージョンに応じて、Wi-Fi ネットワークが制限されるか使用できなくなります。
・VoiceOver などのアクセシビリティ機能が正常に機能しない場合があります。
・ファイル共有は無効になります。

引用元:Mac でセーフモードを使う方法 - Apple サポート

これでは開発などに使えないので、解決とは言いづらい状況です。

2.7 (効果あり)システム環境設定の「使ったことのあるネットワーク」を全て削除

AppleIDでMacを連携していると、過去に接続したことがあるネットワーク情報(SSID、パスワード)を記憶しています。
これまでの調査から、ブラウザではなくMacのネットワーク設定周りに原因がありそうな気がしたので、ネットワーク設定を全て消しました。(70個くらいありました)

Before & after wifi setting on MacOSX10.15.1

最終的に自宅Wifiだけ再設定してからMacBookProを再起動しました。

すると、再起動後はブラウザの読み込み速度がMojaveのときと同等になりました。

Page speed of crossroad-tech.com on chrome/MacOS10.15.1 after resetting wifi setting

このように、トップページは50msで読み込み、全体的には3,000ms程度で完了しています。Safariでも同等に速度が戻りました。

2.8 (効果あり) 2.7以降も発生する時は、もう一度システム環境設定の「使ったことのあるネットワーク」を全て削除して再起動する

2.7によって解決した後も不定期にインターネットに接続できなくなることがあります。このようなときは、1つだけ残っている (2.7の場合は自宅Wifi)SSIDも削除し、もう一度Wifiパスワードで認証してからMacを再起動すると、再起動後に接続できるようになります。

なお、1つだけ残っているSSIDを削除すると、同じSSIDを使っているiPhoneに警告メッセージが表示され、こちらもネットワークが使えなくなりました。

network setting warning info on iphone

しかし、無視してMac側で再設定して再起動すると自動的に回復しました。

3. 他には情報がない

「Mac 遅い 解決」で調べて出てきた記事では、Macそのものの遅さを改善する方法が表示されます。しかし、ブラウザの読み込み速度を改善する情報は見つけられませんでした。

4. おわりに

理由はわかりませんが、今回の調査だと、MacOSネイティブ上のWebブラウザが遅いということになりました。

また、システム環境設定のネットワーク設定を見直すことによって、速度が改善しました。

原因がわからないままなので、あくまで私の環境での解決手段となりますが、参考になれば幸いです。