Cross Road

Unity、VR、MR、ARを中心とした技術ブログ

#VR英語:VRの盛り上がり継続に懐疑的な記事の表現

以前、VRの市場規模が2018年までに40億ドルになる、という予測をした記事の表現を紹介しました。

いつも好意的な記事ばかりでは中立的ではないので、今回はやや否定的な論調の記事も読んでみました。


www.forbes.com


まずはタイトルです。

Virtual Reality Is Hot, But Is It Real?


以前申し上げたように、英語の記事を読む時は最初にタイトルが理解できればその後の本文も読みやすくなることが多いです。今回の場合、かなりシンプルで、

[訳の例]
Virtual Realityはホットだ。でも、それって現実的なの?

となります。このタイトルから、筆者の考えは、

VRが盛り上がっていることは認めるが、本当にずっと盛り上がるとはまだ思えない

と推測できます。

以降の本文は、VRが盛り上がっている現状や、VRは産業になっても限定的ではないか、という考えについて述べられています。ここでは、いつもの通り、本文で使われていた表現についていくつか解説いたします。

Apple is characteristically silent, however, patent activity and job postings suggest they are working on VR too.

[訳の例]
Appleは目立った動きはないが、特許関係の動きや求人公募の様子からは、彼らもまたVRに関する動きをしていると推測される。


patent

「特許」です。

これは英語の勉強とは関係ありませんが、多くの企業は何か新しいことを始めるとき、大抵事前に特許を出します。各社の特許については、基本的に誰でも検索することができます。なので、特許を調べることで、その会社が次に何をやりたいかをある程度予測できます。

この記事では、「AppleがVR関係の特許を出しているので、AppleもVRについて何か取り組んでいるはずだ」、と推測しています。

In fact, the same forces propel the drone phenomenon.

[訳の例]
実際、同じ力がドローン現象を押し進めている。

drone phenomenon

そのまま訳すと「ドローン現象」です。droneは説明不要の、あの「ドローン」です。phenomenonとは、現象という意味で、日本語読みすると、「フェノメノン」です。

ところで、この文章だけだと「ドローン現象」の意味がよくわからないと思います。実は、この文章の前に、

「なぜ今VRが盛り上がっているのか?一つの解は、スマートフォンの普及によってVRにも使える部品の価格が下がったからだ」

ということが書かれていました。


スマートフォンの普及によってドローンの構成部品が安くなったので、安価に作れるようになった、だからドローンも急激にたくさん出てきたのだという趣旨です。


VR tends to be anti-social: it causes us to immerse in an alternate world apart from the people around us.


[訳の例]
VRはアンチソーシャルの傾向がある。なぜなら、私たちの周りの人とは離れた別の世界に没入させるからである。

immerse

「浸す」、「沈める」という意味です。causes us to〜 = 〜させる とセットで使われているので、「没入させる」と訳しました。

VR英語で何度か紹介した、immersive = 没入型の の動詞です。「没入」はVRの中でよく出てくる言葉ですので、覚えておくと便利かと思います。

It’s ironic that Facebook, the icon of social networking, is leading the charge into this essentially anti-social technology.

[訳の例]
ソーシャルネットワーキングのアイコンを持つFacebookにとっては皮肉なことに、この重要なアンチソーシャル技術に率先して突入しているのだ。


charge into

「突入する」です。10年くらい前に、「武装練金」というマンガがありました。このマンガは、漢字のルビがカタカナ英語というのが多かったですが、その中で使われていました。

こんな感じです。

「突撃」=チャージ

「射撃」=シューティング

「集中した一瞬」=コンセントレーション ワン

VRとは関係ありませんが、ゲームだけでなく、マンガも合わせると覚えやすいこともありますね。

A couple additional hypotheses: maybe the right answer is not VR but rather augmented reality, which brings cyber-enhancement to the real world?

[訳の例]
いくつかの仮説がある。もしかすると、真の解はVRではなく、むしろAR(拡張現実)、現実にcyber-enhancementをもたらすものではないか?

not A but B

「AではなくB」という意味です。大学受験などでよく出てきた表現かもしれませんが、実際も使われていると、自分でも使いやすいですね。ちなみに、この記事の筆者の主張では、私たちの生活に大きく変化をもたらすのはVRではなくARではないか?ということのようです。

ところで、cyber-enhancementはうまく訳せませんでした。おそらく、電脳空間の便利さ、とか、現実にあると便利なものだと思います。


VR is basically a technology looking for a killer app to take it beyond the limited console gaming market.

[訳の例]
VRとは、つまり、限られたコンソールゲーム市場を超えたところに上がるためのキラーアプリを探している技術である。


実は次の文章の解説をしたかったので、これについての解説は飛ばします。


... the PC was the same thing until Dan Bricklin invented the spreadsheet.

[訳の例]
PCは、Dan Bricklinが表計算ソフトを発明するまで、同様だった。

until


「〜までずっと(その状態)」という意味です。

[例文]
You must put on the OcuFes staff badge until the exhibition finish.
OcuFesが終わるまで、スタッフバッチを着けていなければならない。


今回の文章の背景を読み取ると、PCは表計算ソフト(いわゆるexcel)が出てくるまでは、何のために使ってよいかわからないものだった、

となります。本当にそうか、についてはここでは触れませんが、VRも日常の中に普及するには、何かキラーアプリが必要だろうというのは納得する気がします。


あと、私は不勉強で知りませんでしたが、Dan Bricklin氏とは、表計算ソフトを発明した方のようです。にわか勉強ですが、下記を参考にしました。

ダン・ブリックリン - Wikipedia

ちなみに、この後の文章では、ドローンの場合ビジネス用途への方向性が見つかったようだ、と書かれています。ドローンの場合は、おもちゃという存在から、映画関係者、測量士、セキュリティ関係の会社、Amazonが注目してビジネスに使われようとしています。

VRも、今はゲームがメインですが、キラーアプリが見つかると、日常の中で使われるようになっていく日が来るかもしれないですね。