Cross Road

Unity、VR、MR、ARを中心とした技術ブログ

#VR英語:Step into the Rift 紹介記事の表現

E3にて、Consumer 版のコントローラが発表されたようです。

www.roadtovr.com


今回は英語記事の表現を解説しながら、英語文章の読み方について解説したいと思います。

Oculus Touch VR Controller Launches 1st Half of 2016, 
Pre-orders Open Alongside Rift

[訳の例]
Oculus Touch VR Controllerは2016年の上半期に発売され、Riftの発売に合わせてPreOrderが開始します。

英語では(あるいは日本語もそうですが)、タイトルに最も言いたいことを書きます。なので、長い文章を読まなければならないときは、まずタイトルか、タイトルに使われている単語を読むようにすると、中身の想像がしやすくなります。


今回の場合、まずは

・Oculus Touchが1st half of 2016 にLaunchする

・Pre orderが Rift とalongsideにopenする

と読みとります。その後、個々の単語の意味を当てはめる、あるいは類推することで文章を頭の中で訳します。

1st half of 2016

2016年の上半期という意味です。上半期、いまいち曖昧でよくわかってなかったので、念のため調べました。

kotobank.jp

1年を2つに分けた場合の前半、なので、1〜6月ですね。年度始まり、の考え方だと、4〜9月、とも考えられますが、おそらく1〜6月と思われます。

launch

launchは、以前のVR英語で出てきた通り、「発売する」という意味で使われます。日本語だと「ローンチする」という言い方がありますが、あれと同じです。

alongside

意味は「〜と並んで」とか「〜と一緒に」という意味です。私はalongsideという単語を見たのは初めてですが、元々、alongには「〜に沿って」という意味があるので、そこから推測しました。


ということで、単語の意味がわかったところで、改めて冒頭の文章を整理すると、

Oculus Touchが2016年の1〜6月 に発売する

Pre orderが Rift と一緒に開始する


となります。記事の内容は、このタイトルを細かく説明している、という位置づけです。最初に大枠を理解してから読み始めると、たとえ長い英文の記事であっても、ある程度読みやすくなります。

pros and cons either way, developers may not be entirely happy 
about the decision to not <b>bundle</b> the headset and
 VR-specific controllers together.

[訳の例]
どちらの方法にも賛否両論はあるにしろ、VR向けコントローラとヘッドセットが同梱されないという決定について、開発者は完全には喜べないだろう。

pros and cons

賛否両論、とか良い点/悪い点 のような意味です。この記事では「賛否両論」のニュアンスで使われていますが、個人的によく見るのは、何かの製品の分析とかです。

たとえば、下記ではNexus9の良い点/悪い点を(記者の視点で)解説しています。

www.sciencetimes.com



ところで、pros とconsとは何の略なのでしょうか? 知らなかったので調べてみたところ、ラテン語らしいです。

ejje.weblio.jp


pro : 賛成

contra: 反対

のという意味ですね。どういう経緯で使われるようになったのかはわかりませんが、何かの提案の○×表を英語の資料にするとか、そういうときにも使える表現です。

bundle

同梱する、束にする、ひとまとまりにする、のような意味です。Unityを使っている方ならば、Asset Bundle という機能はご存知かと思います。

Asset Bundleは、iOS/Androidアプリのストアからのダウンロード量削減のため、後で追加できるようにした機能ですが、これは言葉通り、「Assetを束ねておく」という意味があります。

The issue is not one unique to Oculus, it’s the same for any 
company introducing a new peripheral, 
and it poses a difficult ‘ chicken and egg’ problem —developers 
need to make content for the devices to get users to buy,
but users need compelling content for the devices before 
they will be compelled to do so.

[訳の例]
この問題は、Oculus独自の問題ではなく、周辺機器を導入したい全ての会社に共通です。そして、これは、ある難しい「鶏と卵」問題です。
(Oculusの製品版が広まるには、)開発者は、ユーザーに(デバイスを)買ってもらうため、これらのデバイス向けコンテンツを作る必要があります。しかし、ユーザは、コンテンツ体験を求められる前に、これらのデバイス向けコンテンツを(自分の意思で)体験する必要があります。

’chicken and egg’ problem

鶏と卵問題、のことです。どちらが先に始まったのかわからないとき、どちらを先に始めるべきかわからないとき、

に使います。日本語でもよく出てくるかと思います。

効果が出るかの見積もりをしてから、このシステムの導入可否を決定すべきだ。

(導入しないとわからないので)このシステムを導入してから、効果を見積もるべきだ。

という場合があります。この場合、効果見積もりが先だという主張と、システム導入が先だという主張が平行線になっていることが特徴で、どちらを先に始めるべきか判断が付かないということになります。

さて、今回の場合、to do so と、肝心な箇所が微妙に省略されており、けっこう悩みました。色々悩んだ末に、冒頭に "(Oculusの製品版が広まるには、)" を付けて考えることにしました。

この文章を読んでいて、あることが起こるには(達成されるには)、どっちが先なのか、と主張しているように感じました。

「あること」とは何か、というと、製品版の"Rift"がたくさん売れるのか?だと思います。


それを踏まえて、前半、後半の主張を開発者がそれぞれのデバイスをユーザが買ってくれるようなコンテンツを作ることが先か、ユーザがそれぞれのデバイス向けコンテンツを体験することが先か、としてみました。


これだと、Riftが売れるには、開発者とユーザの行動のどちらが先となればよいかわからない、ということを説明できると思います。